或る生活

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iPhone SEからiPhone SEに機種変しました

無事に先日の宣言どおりSEからSEへの機種変更が完了した。

 

kwrgrnm.hatenablog.com

 

4月中旬に注文して、5月初旬に手元に届いたiPhone SE 第2世代(以下「新SE」)。

1週間ほど使ってみての感想等々。

 

第一印象、「でかい」「重い」「つるつる」。

これまで使ってきたiPhoneは5sとSE 第1世代(以下「旧SE」)で、両方ともディスプレイサイズは4インチ、重さは約110gで、サイドが角張ったデザインだった。

対して新SEは、ディスプレイサイズが4.7インチ、重さ約150g、角のない丸みを帯びたデザイン。初めて手にとってみたときに思ったのは、「でかい!」「重い!」「つるつる!」だった。

発売前に数字だけ見ていたときには、「ひと回り大きいくらいかな」、「40g差なら100円玉8枚ぶんくらいか」などと軽く考えていたが、実際の体感ではふた回りは大きいし、片手で扱おうとすると手首をやられそうなくらいにはずっしりと重い(※個人の感想です)。

 

正直(旧SEファンは皆さんそうだろうと思うが)、スマホのデザインに求める大きなポイントは「片手で扱えるサイズ感と軽さ」なので、この度旧SEが壊れたりしなければ、もしくはまだ旧SEがApple Storeで売っていれば、敢えてこの大きくて重い新SEを買うことはなかったと思う。

しかし残念ながら現実に私の旧SEは轢かれてボロボロだし、もうApple Storeで旧SEを買うこともできないので、一応SEの名が付いた新SEを買うより他なかったのだった。

モノは全然違っても、もう「iPhone SE」という名前自体に愛着が生まれてしまっているというところがある。

 

新SE、数日使ってみて、やはりどう頑張っても大きいし重い。長く片手でいじっていると手首やら腕の筋が痛くなってくるので、これを機にスマホ依存を脱するか、筋トレなどをして新SEに見合う程度の筋肉をつけるか、大人しく両手で持って操作するかしかなさそうだ。

幸い、「厚み」は旧SEとほぼ変わらないことと、角のない丸っこいデザインのおかげか、手にフィットする感じはむしろ旧SEよりも強い。例えるなら旧SEは「手にすっぽり収まる」、新SEは「手にフィットする」という感じ。

なので新SEも、大きくて重いけれども、もうどうしようもなく毎日落としまくってしまいそう、みたいなことはない。まあこれについては、両面に貼っているちょっと吸着感のある保護フィルムと、背面に装着しているスマホリングのおかげもあるかもしれない(スマホ絶対落としたくないマン)。

 

中身は旧SEからするとめちゃくちゃスペックアップしているという話だが、私の場合は旧SEの時点で既にそこまで不便を感じていなかったので、今のところ「旧SEと比べてめちゃくちゃ使い易い!」とかの大きな感動はない。

それでも、「アプリが突然落ちる」とか「ときどきキーボードがフリーズする」といった細々とした不具合がなくなったのはやはり嬉しい。

「劇的に便利になった」というよりは、「ちょっと不便だなと思うことが減った」という感じ。スマホは今や生活に溶け込んだ日用品みたいなものなので、大きな進化とかよりはそういうちょっとしたことの方が大事なのかもしれない。

 

旧SEと比べたときに、「えっ何これ凄い…」となったのは意外とスピーカーだ。

丁度タイミング的に、とうらぶの新実装男士・古今伝授の太刀さん(CV: 平川大輔さん)の近侍ボイスを旧SEと新SEの両方で聞くことになったのだが、旧SE(やChromebook Lenovo 500e)のスピーカーでは聞こえていなかった、古今さんの吐息や息遣いまでもが突然聞こえるようになり「!?」となった。

なんというか、旧SEと比べて音質がよりクリア且つよりソフトな感じになっている。

旧SEでは、音量を最低にしていても音自体がどこか尖っているというか、耳に障ってうるさい感覚があったのだが、そういうのがなくなった。新SEの音質に慣れてから改めて旧SEのスピーカー音を聞くと、「おもちゃっぽいな」と感じる。

初日の夜に旧SEと同じ感覚でアラームを設定しておいたら、翌朝鳴ったときに音がクリアすぎてめちゃくちゃびっくりして飛び起きたほどだ。

着信音量も、最低に設定していても(旧SEと比べると)「音でっっか」となるレベル(私はそもそもiPhoneを24時間365日「おやすみモード」で使っているのでこの辺はあまり関係ないのだが)。

おかげで動画や音楽の音がイヤホンなしでも格段に聞き取り易くなった。元々スマホの本体スピーカーにそこまでのスペックを求めていなかったので、「こんなところまで進化するのか…」と驚くとともに感動している。

 

スピーカーの話、と来たら次はイヤホンの話かなと思うので、この流れでイヤホンの話をする。

新SEが手元に届き、AppleのCMよろしくワクドキで箱を開封したとき、「Lightning接続のイヤホン」が同梱されていたのにはとても驚いた。

巷では未だに「イヤホンジャック過激派」みたいな言葉が散見されるあたり、すっかり有線イヤホンというのはiPhoneから切り離された文化だと思っていたからだ。

「あれっ、新SEイヤホンジャックなくなったって話なのにイヤホンが同梱されてる…?」「うわーーこれLightning端子に挿すやつだ!!」という二段階の衝撃。

調べたところによると、iPhone付属のイヤホンがLightning用のものに変わってから既に数年は経っているらしい。ここ数年旧SEしか目に入っていなかった私はすっかり浦島太郎状態である。

ただ、私は既に旧SEの頃からAirPodsユーザーなので(無線イヤホンの楽さは素晴らしい)、「新SEにはイヤホンジャックがない」とツイッターなどで騒がれていたときも、まあそこまで困ることはないだろうなとは思っていた。 

とはいえ、もうすっかりAppleのなかで有線イヤホンは亡きものになっているものと思い込んでいたので、イヤホンジャックが廃止されても尚iPhoneの箱に有線イヤホンが同梱されていたのは嬉しいサプライズだった(とくに音ゲーで遊ぶときなどはやはり有線イヤホンに限る)。

 

カメラの画質が上がった、というのは素人目にも解るレベル。旧SEの写真データを新SEで見たらガサガサで思わず笑ってしまった。

でも、あの特有のガサガサ感が好きみたいなところもあるので、これがいいことなのか悪いことなのかは一概には言えない。最近のスマホカメラは高画質すぎてちょっと恐怖を感じるような面すらある。

それと、手ブレ補正や露出補正が段違いに進化していて驚いた。たとえば逆光の状態でも、シャッター1タップでサクッときれいな写真が撮れる。凄い。

新機能「ポートレートモード」については、まだ使っていないのでなんとも言えない。この先人物写真を撮る機会があれば、有効に活用できればいいなと思う。

4Kビデオが撮れる、ステレオ録音ができる、という点についても、私は未だ嘗てスマホで動画や音声などを撮ったことがないので、多分凄い機能なのだろうが、なんとも宝の持ち腐れである。

 

防水・防塵機能がついたことは安心要素ではあるものの、そもそもそんな過酷な環境でスマホを使うことは多分ない。

その昔、ガラケーを使っていた頃はわざわざ防水機能のある機種を選んで毎日気軽に水洗いしていたものだが(微潔癖)、それからスマホ全盛の時代がきて、防水機能なんて忘れ去られてしまってからは、私もすっかり水洗いを諦め、除菌シートでこまめに拭くに留めるようになったので、今更スマホを毎日水でじゃぶじゃぶ洗おうという気持ちにはならないだろう。

 

あと、新SEは最近主流になりつつあるフルディスプレイなiPhoneたちと違い、「ホームボタン」がある。

じゃあ旧SEと操作性もそこまで変わらんだろうと思っていたのだが、実際に触ってみてびっっっくり、新SEの「ホームボタン」は「ボタン」であって「ボタン」ではなかったのだ。

的確な言葉で説明するのがむつかしいが、そこにあるのは「ボタン風の凹み」と「センサー」なのだ。

凹み部分に指を当てて力を込めると、静電容量センサーと感圧センサーが「人間がボタンを押した」ことを感知して、「ヴッ」(?)という軽い振動で「ボタンを押した感」を返してくるのである。

だから、たとえば「爪」でホームボタンを「押そう」としても、静電容量センサーが反応しないので「ボタンは押せない」し、「指」であっても「触れる」だけでは感圧センサーが反応しないので、これまた「ボタンは押せない」。

このことに気づいたときは、なんというか、ただただ凄いなと思った。Eテレデザインあ」の「なんやかんや」のコーナーを思い出した。

これも実はiPhone 7から既にずっとそうらしいので、知ってる人からすれば今更なに言ってんだという話なのだろうが、SEからSEへの移行だと大変な変化なのだ。二度目の浦島太郎状態である。

 

ちなみに、「ホームボタンを押した感(振動)」は、設定で「1・2・3」の3種類のなかから好みの感触を選べるようなっている。私は今のところデフォルトの「2」にしているが、飽きたら変えられるのかと思うとちょっと面白い。

新SE、「触覚タッチ」という新機能も搭載されており、ホームボタンを押したときに限らず、何かと「ヴッ」「トッ」「ヴヴッ」という感じでなんかちょっとアナログのボタン操作に近いですよみたいな感触を演出してくるので未だにいちいちビビってしまう。

 

旧SEでのホームボタンの用途は(私の場合は)主に「Touch ID」と「ホーム画面に戻る」だったが、新SEではそれらに加えて「簡易アクセス」も利用している。

「ホームボタンを2回タップ(「押す」ではない)すると画面が下に降りてきて、片手操作でも画面の一番上をタップし易くなる」という機能だ(これもまた的確に説明するのがむつかしいが…)。

 

support.apple.com

 

端末のサイズが大きくなり、片手での操作が困難になってきたために搭載された機能らしい。旧SEを使っているときは全く縁がなかったが(というか多分そもそも非対応)、画面の広い新SEでもどうにか片手で操作を済ませたいなという状況では便利に活用している。

加えて、キーボードを左寄せ or 右寄せすることができるなど、「iPhoneがでかくなっても片手で操作したい勢」への配慮みたいなのは一応ぽつぽつ見られる。

 

support.apple.com

 

とはいえやはり「端末本体が片手サイズである」に勝るものではないので、応急処置レベルかなあとは思う。

新SEは明らかに大きくて重いので、これから長く使っていくなかで「どうにかして片手で操作しよう」と頑張るよりは、「仕方ないから両手で操作しよう」という方向に流れていく気がする(少なくとも私は)。正直簡易アクセスで画面上部が触り易くなっても、対面の端に親指が届かないときは結局両手を使うしかないので…。

 

新SEが届いたその日、開封して電源を入れたら、近くに置いてあった旧SEが反応して、「このまま2つを近くに置いておけばデータ移行が完了します」的なメッセージが表示されたときも大変な驚きだった。

なんとBluetooth接続でデータ移行ができるらしい。ちょっと前までiTunesにバックアップ取ったり有線でパソコンに接続したりしないとデータ移行なんてできなかったよね…?!

 

旧SEと新SEを並べてデータ移行をしている間、同時進行で新SEのセットアップというのか、Touch ID用の指紋を登録したり、Walletの設定を追加したりした。

新SE、旧SEでは非対応だったFeliCaに対応しているのだ。所謂おサイフケータイ的な使い方ができるのである。

Suicaやクレジットカードを登録すると、Touch IDの認証でiPhoneをカード代わりに使えるようになるらしい。便利そう&面白そうだなと思い、一先ずクレジットカードを登録してみた。

前々からクレジットカードって、たとえば瞬間記憶能力者の人なんかがカード表面の数字やら名前やらを見て覚えてしまえばいくらでも使えてしまうんだよな、とビビりながら使っていたので、カード本体を提示しなくてもカードが使えるというのは嬉しい。

しかし最近は外に買い物に出ることもほとんどないので、まだ一度も店舗で使う機会はなく。いつか安心して外でお買い物ができる日がくるといいなと思う。

 

そうこうしている間に20分ほどでデータ移行は完了し、「私は本当に新しい端末を買ったんだっけ?」と疑わしくなるほど旧SEと同じ環境が再現された新SEが完成していた。

一部のメールアプリなどは再ログインの必要があったり、アプリのローカルデータのダウンロードなどは必要だが、スペックアップのおかげなのかそれもほとんど待ち時間なしで終わって、あっという間にいつも通りに使えるようになった。

最早これが当たり前みたいになってるけど、ちょっと前まではほんとにiTunesが必要だったり、アプリには機種変用の引き継ぎコードが必要だったり、なんならデータカードに電話帳データを保存して差し替えて、みたいなこともしていたわけで、技術の進歩というのは凄いなあと毎度感心してしまう。

 

新旧SEを並べて眺めていたときに、画面の色味が微妙に違うことにも驚いた。

新SEは「True Tone」に対応していて、環境に合わせてホワイトバランスを調整し、画面を常に目に優しい色味にしてくれるそうだ。

旧SEではせいぜいNight Shiftで強制的に色味を赤っぽくするとか、自動で調整されるとしても画面の明るさ程度のものだったが、とうとう色味まで自動で調整してくれるのかと。どこまでも至れり尽くせりである。

たった数年でこんなに差がついてしまうということに恐ろしさすら感じる。次に私が買い替えるとき(多分また4・5年後のことだろうが)、そのときiPhoneはいったいどうなってしまっているのだろうか。

 

ファンの愛着も虚しくサイズアップしてしまったSEだが、しかし画面が大きくなったことで色んなものが見易くなったという点は否定できない。

ツイッターひとつとっても、旧SEでは1画面に1ツイート表示できるかできないかくらいだったが、新SEでは1.5ツイートくらいは表示できている。Safariでのブラウジングも、旧SEでは表示される領域が狭すぎてやる気が起きなかったものだが、新SEでは軽い調べ物くらいならそこそこ快適にできる。

 

解像度が上がっている(多分)ことによる画面のきれいさ、みたいなのもなんとなく感じる。

少し前に、長年遊んでいるアプリゲーが「イラストを高画質化しました!」みたいなアプデを加えていて、旧SEでは「ふーん」と思って眺めていたが、多分新SEくらいの解像度があると顕著に差が出てしまったのだろうと思う。実際、旧SEではなめらかに見えていた絵が新SEではガビガビに見えてしまったりしていることもある。

 

ただ、旧SEは(さらさら系の手触りが好みなので)アンチグレアフィルムを貼って使っており、それだけで画面の見易さがやや落ちるため、グレアフィルムを貼って使っている新SEと単純に比べてはいけない気もする。

今回、触り心地の好みを捨ててまで保護フィルムをグレアタイプのものにした理由は、「以前Chromebookを新調したときに画面がアンチグレアからグレアに変わって画質の向上ぶりに感動したから」である。さらさらの手触りも捨て難いが、今回はiPhoneのポテンシャルを活かしてみたくて、とりあえず画面のきれいさを優先してみた。

 

ちなみに選んだフィルムは、前の記事にも書いたが、PDA工房のキズ自己修復保護フィルム(光沢タイプ)の両面セット。

 

item.rakuten.co.jp

 

毎日持ち歩いて使うスマホであるから、日々スクラッチ傷などが入ることは避けられないが、自己修復フィルムを貼っておけば、つるつるの新SEを長くそのままの見た目で使えるかなと期待して買ってみた。

何ってどうも愛機・Chromebook Lenovo 500eのタッチパネルが自己修復タイプ(?)ぽく、フィルムも貼らず毎日指やペンで触りまくっているのに指紋や傷が全然見えないのである。PDA工房の商品ラインナップを眺めていたときに、「キズ自己修復フィルム」という文字を見て、もしかしたらこれは500eの画面に近い素材なのではないだろうかと思ったのだ。

実際にiPhoneに貼ってみると、予想通り500eのタッチパネルに似た、しっとりとして若干吸着感のある手触り。そのためやや指が引っ掛かる感じはあるものの、握ったときのグリップ感が増すので、うっかり滑って落とす、というようなことは減りそうである。

貼るときはきっちり真ん中に合わせないと端が浮いてしまうのだが、シリコン吸着タイプなので貼り直しも簡単で、気泡も入らない(入っても抜くのが簡単)でよかった。

 

で、保護フィルムに加えて、サイドや角をキズや衝撃から守るためのバンパーケースも用意していたのだが、思った以上に新SEのサイズが大きくて、ここにさらにバンパーケースをつけてまたひと回り大きくするのがいやで、数日間は我慢してつけていたものの、結局すぐに外してしまった。

バンパーと干渉しないようにと思い、フィルムは敢えて表示領域ぴったりの小さめサイズのものを選んだのだが、こんなことなら最初から画面全体を覆えるサイズのフィルムにしておけばよかったなと今となっては思う。

いま貼っているフィルムがだめになったらこっちに買い替えたい。

 

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あと、新旧SEで地味に大きく異なる点が、電源ボタンの位置。旧SEは上辺の右側にあるが、新SEは右辺の上部にある。

本体が大きくなったぶん上辺には指が届きづらいだろうから、という配慮なのかもしれないが、こちとら4年間で染み付いた動作はなかなか抜けきらず、未だに日に数回は何もないところを押そうとして「あっ違った」となる。

 

最近、「年内に5G対応のiPhone 12が出るかも」、「しかも旧SEくらいのサイズ感でフルディスプレイのモデルが出るかも」という噂があるようで、私の旧SEがもうちょっと長生きしてくれればそっちを待てたのになあと思ってしまうところだが、このタイミングで新しいSEが発売されたのも何かの縁だろうと思うので、また5年くらいは大事に使っていきたいと思う。その頃にまたiPhoneがどう進化しているかも楽しみだ。